パラグアイの集団住宅地域Barrio San Franciscoについて。
パラグアイ共和国にはバリオ・サン・フランシスコという政府の用意した集団住宅地域がある。この地域の住民の大半はもともと首都アスンシオン近郊にある貧困地域(主に洪水の被害を受ける地域)に住んでいた人々であり、政府が洪水の被害を受ける貧困地域に堤防を作るにあたって、そこに住んでいた人々をバリオ・サン・フランシスコに移動させたという経緯がある。
ちなみに、私はこの地域が開会する開会式に出席したことがあり、なんなら最初の移住者の引っ越しを手伝った。しかし、その開会式はよくある「政治的アピール」の手段として、選挙を目前にして、まだ完成しきっていない集団住宅に暫定的に三家族だけを移住させて強硬開催したものであった。
ではそのような地域に住んでいる人々の暮らしはいかがなものか、というのが最近の私の関心となっている。なぜならば、パラグアイにはいまだに洪水の被害を受ける地域に多くの人々が住んでおり、それらの地域においても堤防建設が進んでいる手前、この集団住宅地域が「うまくいっているかどうか」というのは、今後移動させられるかもしれない人々の行方を左右するものであると言えるからである。
結論から言うと、明らかにうまくいっていなそうである。以下、Youtube上における最近のニュースである。
マリオ・アブド・ベニテス政権が放置し、無視され続けたバリオ・サン・フランシスコ 2018/11/21
バリオ・サン・フランシスコにおける極度の暴力 2021/09/16
バリオ・サン・フランシスコの治安の悪さ 2022/03/03
なおも続くバリオ・サン・フランシスコの治安の悪さ 2022/06/01
バリオ・サン・フランシスコにおける死体の発見に関する調査がおこなわれている 2022/07/31
今後、貧困地域に住む人々に対し、またこの地域に住む人々に対して政府がどのように対応するのか注目である。
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