カイロは欺瞞に満ちている
- 2025.08.24
- Satoshi377 エジプト 海外経験

私はたまに文章を書きたくなる時がある。調子が良ければ月に一度くらい、悪ければ年に一度くらいである。今日がその書きたい日であった。今日は、エジプトのカイロを初めて訪れたときのことを書きたい。
※ちなみにこの章の前章となるものを3年前に書いているが、文体が終わっているのでどちらかというと、この文章から先に読んでほしい。
エジプトのカイロに、初めて訪れた人間が良い印象を持つのはおそらくそう簡単なことではない。
カイロは欺瞞に満ちている。
2022年1月、私がカイロの地を初めて踏んだその日を、詐欺師たちは見逃さなかった。
私が空港から宿にからがら移動し、カイロの大変さはそのインフラにある、と思い込ませたころ、何か食事できる場所はないかと宿を出た私に即座に、その声はかかった。
ニホンジンデスカ?
もう一度言う
ニホンジンデスカ?
日本語話者が海外で絶対に信じてはいけないワードランキングがあるとしたらたぶん確実に、100%、ランキングトップを飾るであろう言葉が、これである。こんなに大切な言葉を義務教育でなぜ教えていないのか、不思議でたまらない。このことが日本人に伝わっていないせいでどのくらいの日本人が海外で詐欺師に変な場所に連れていかれたのか。。教育省の代わりにここに記しておく。
こんな、東南アジアでもなんどもこの言葉にのせられて旅行代理店などに連れ込まれてきた私が今さらカイロでのせられるわけがない。そう思っていた。
ただし実際はなぜだろう、
「お、また面白いのが来たな」
と思ってしまったのである。
ここでついて行かなかったら後悔するかもしれない、とすら思った気がする。
エジプトのこのタイプのおじさんが私にどうアプローチするのかを見てみたい。(※マネしないでください)
そのままこのおじさんと英語も踏まえて少し話していると、さっそく「親戚をぜひ紹介したい。お店を営んでいるから会ってほしい」とのことで連れられて行ったのが、良く分からない街角にあるパピルス店である。
なお、おじさんは店の前で待機、私だけが店に招き入れられた。
※なぜかは分からないが、たぶんただ売り上げのコミッションを得ているだけのタイプの詐欺師は大体店には入ってこずに店の外で待機することが多い。これは先述した「ニホンジンデスカ?」によりタイで私を旅行代理店に連れて行ったおじさんも同様で、知り合いの旅行代理店とかいうわりに、話が終わるまで店の外でわざわざ私を待っていた。
パピルス店に入ると、店主のおじさんと、その娘と思われる小学生くらいの少女が奥に座っていた。
おじさんは私に話しかけると同時に、娘にお茶を持ってくるように、と伝え、娘の方は二階にお茶を取りに行った。私は大丈夫、と伝えようとしたが間に合わなかった。
直感私はまずい、と思った。
得体のしれないお茶を出されても困るが、飲まなかったら娘さんに悪い気がした。
結局すぐにその娘さんはお茶を持ってきて、私はいきなり試練に巻き込まれた。
この得体のしれないお茶を飲むべきか、飲まないべきか。
飲めば最悪の場合、睡眠薬強盗に会い所持品を失い困ったことになるし、そうでなくても製品を買わずに店を出づらくなる。飲まなければ娘さんがお茶を入れた労力を無駄にする。
どう考えても飲むべきではないと思った。そう思いながら飲んだ。(※マネしないでください)
おいしかった。
次の瞬間、飛ぶ鳥を落とす勢いでおじさんのセールスがはじまった。ありがたいことに少なくとも睡眠薬は入っていないようだった。
君が来てくれてよかった。これで娘に何か買ってあげられる。
セールスに娘を出すのは反則である。国際法かなんかで違法にしていただく必要がある。
もうどうしようもないか、、とあきらめそうになった時に、ふと思った。
このパピルス紙が、邪魔すぎるのである。
ここから約2か月にわたりエジプト周辺を旅しようとしている若者にとって、この無造作に畳めもしないパピルス紙は、どう考えても邪魔すぎる。
というかこれから2か月エジプト滞在する予定の若者にとって、どうせ帰りに寄ることになるカイロで初日にお土産を買うのはどう考えても悪手すぎる。
そしてパピルス紙は幅を取る。
このことを説明すると、おじさんはいや、丸くすれば大丈夫だ、とかなんとか言い出した。
丸めて卒業証書みたいにして見せてくれたが、どう見ても邪魔である。
私は即座に、「ごめん、やっぱり帰りにまた来るよ~」などと適当なことを言って、逃げるようにして店を退出した。
もちろんおじさんが待ち構えていた。
ーここまででの戦いで私は、睡眠強盗とぼったくりというリスクを冒して、一杯の美味しいお茶を手に入れることに成功した。
続く
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